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■タイトルについて
結局これ、最後の最後まで定まらず仕舞いになってました。
絵担当から「表紙のタイトルだけど決まりましたか!」と催促までされてしまった始末。そりゃまあ、タイトルが決まっていなければ文字もはっきりと入れることも出来ませんからね。
何だかんだで、元々は「しろのようせいさん」ってタイトルにする予定だったんです。
…が、それじゃあ柔らかすぎるのかな、って思って急遽厳かさを追加してみました。それも無意味に。
そんなこんなで生まれたのがこの形。それでも最初は「白の妖精」になってました。
そこで気が付いた。「白の」だと限定用法(?)になってしまっている様な気がしてしまって。劇中でもキャラに語らせてますが、種族間のその隔たりと言うのはあまり感じさせたくないなーと思ってしまって、更に其処から僅かに柔らかくするために「の」→「い」に変更したと言う。
その流れの名残が、ページを開いて即見えるタイトルのミスタイプ部ですね。いやはや、お恥ずかしいミスでした。
■最後に?
話を書くにあたった経緯と言うのは、他にも色々あったり。
例えば、それが私にとっての大きな別れや離別を経験したその気持ちから生まれたものだったり。
例えば、それが私にとっての忍耐力を身に付けるための訓練の様なものだったり。
動機と言う動機を挙げてしまえば、それこそキリが無い気がします。
ただ、それは後付だったり何だったり、こじ付けによる部分と言うものも結構多かったりします。
なので、本当の所は動機と言えるだけの動機は無いのかも知れませんね。
捧げられるなら捧げたい。私が初めて書き上げた処女作。親愛なる某氏とか、某氏に。
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ここで頂いた感想に反応しないのもアレなので、引用しながら返事を書いてみる。
>フツーに面白い
普通に面白かったらしい。書いてる側の楽しさってのが伝わってたら、それは御の字なんですよね。
書いてる側にも、このシーンは力入れてみました!とか、セリフ書いてて楽しかったです!と言う所がちらほらとあるんで、って頒布する前にも似たような事を言っていたような気がしますが、やっぱり読者と筆者のこう、ある意味感覚を共有出来ているって言う感じと言いますか。これもある種表現力との兼ね合いになりますしね。
>全体的に文章がお堅い
私の悪い癖の様なのです。硬派って言葉の意味を履き違えて、あの形に収まってしまったというのか…なんと言いますか、ハイ、なんかそんな感じです。
逆に全体的にガチガチなんだけど、二人の距離が縮まった所でがっつり柔らかくしてみるのも、これもまた手法と言い張ればアリっちゃアリな気がしてしまいますが。
ブログの文書を見てもらっても分かるように、やっぱり素で書いてしまうとこの程度が関の山になってしまうようです。もっと柔らかい文書に触れていかないとダメですね。
>蒸し返さなくて良い所で蒸し返している文書が多い
一貫性を持たせないと陥りやすいダメなポイント。自分で作り出したが以上、それ以上の修正がし辛いというのも見落としがちな、なんとも難儀なポイントです。これ。
私の場合日常会話の中でも、結構逆に倒置した言葉を話す事が多い(目的語が先に来て、その後に主語とかがいきなり現れる)ので、これも本人の癖から一気に治さないといけないような。
この辺が今回の致命的な部分になりそうなので、次回の作品を書けるならその辺りにも注意を払って、頑張ってみたいところですね。
>兄さんの小説読んだら春が来ました
その所為で今年の春はすっ飛ばされたそうです。キング・クリムゾン!
>欲望と妄想を文字にしたって印象でした
往々にして大体文書と言うのはそう言った形になりがちです。お話、って言う単位の話になるのであれば、尚更の事。
だからと言って、その法則に甘んじてそれを良しとしてしまうのも考え物ですからね。自分の欲望はっちゃけて、それで人が楽しめる、面白いと思える文書を書けるかと言われれば、一概にイエスと言う事は出来ないわけですから。
>リリーもさることながら、思いの外レティに萌えてしまった自分がここに
レティ姉さんのキャラクターはこの一つ前の記事に書いたものの他に、もっと排他的なキャラであった、って言う脳内設定があったんですよ。寒気を操るだけに、本人も常に頭はクールであるだとか。
最終的には話はああ言う形に収まりましたが、当初は物語の筋として、クールで排他的なレティがリリーを思いっきり突き放す内容だったんですが…あまりにリリーに対して酷い事が出来ないと思ってしまって、もっと間接的な方法に落ち着きました。
ほらだって、あんな可愛い子がしゅんとしながら涙目になるなんてそんな文書、私が考えたくありません。買い物の帰り道で、そんな案件を考えながら自分が涙目になりかかったとか。そんな逸話もあったりすると言う。
>この話の黒幕は紫なんですかねー
誰がどう見ても紫にしか見えないんですが、そこはギリギリXと言う形にしています。
よく言えば読者の想像力を限界まで引っ張ってる。悪く言えば読者に投げっぱなしジャーマン。うぼあ。
東方本編におけるアレ位の力を行使出来る存在と言えば、境界を操れる紫が一番本命の黒幕になってしまうわけですが…求聞式によると竜神のカテゴリーは未だに明かされていない(だっけ?)のでこの辺も案外ダークホースの予感です。
そもそも紫だとしたら、紫は何の為にリリーを冬に出現させたのだろうか?なんて疑問も残ってしまいますしね。黒幕が誰か、である事よりも全体を見渡せば、また見えてくることもあると思いますから―――
>後半になるにつれて筆者の精神状態そのものが書かれているなぁ
筆者とキャラは同時にシンクロし、そして同一の存在でもあるのです。
しかしながら、自分臭さと言うものは出来るだけ脱臭しなければ、マルチな文書と言うものは書けない訳でして。その為には、自分の中にあるキャラの引き出しと言うものを、もっとしっかりはっきりくっきりと保持しなければならない、と言う事ですね。
これもある種課題である、と言えそうなポイントでしょう。けれども、何事にも変えられない程、それは自分らしい文書であると言う証明でもあるのだから、それが好きだって言ってくれる人が居るのであれば、大事にしたい所ですね。なんて。
>リリー育成SLGを幻視したっ!期待してます
子育てクイズ~もっとマイフェアリー~
育て方次第ではリリーにならずに大妖精になったり、サニーになったりチルノになったりルナチャになったり。
そりゃただの人形劇もどきや!
みんな素敵な感想をありがとうー!
まだまだ適度に募集しているのでリンクのところにある多目的投書箱にどうぞ。
■キャラ寸評
リリー・ホワイト
話を書くにあたって、一番動かしやすい、弄りやすいキャラは誰かなーと考えてみたところ、キャラの習性や性格を一番把握出来ているであろうこの子が抜擢されました。決して嫁補正とか、そんなのは関係無しに。
それを抜きにしても、原作準拠で考えてしまうと二次に持って行ける要素と言うのはかなーり大きいキャラなので、そう言った意味でも結構好き勝手書けたんじゃないかなって思います。
最初はほんの手の平サイズで、見るもの、体験するもの全てが真新しくて目を爛々と輝かせているんじゃないかって発想から鼻血が10割。うん、こんな子が居たら僕なら間違いなく二日目に失血死出来るね!ってイメージで書きました。
原稿をちょくちょく見てもらっていた友人に言わせれば、「セリフの破壊力が高い」とまで言われたりもしましたが、そんなセリフをこの32歳のおっさん(他称)が考えて書いてると思うと本人は若干複雑な気持ちに。でも、人にそうやって評価して貰えるのは嬉しかったな、と。
そんな子が往々にして成長していく姿が現せていればいいんじゃないかな…と思いました。身体だけが成長するんじゃなく、外見だけが成長するのでなく、何も分からぬ素寒貧のその身分から、しっかりとした心を持った子へと。
ちなみに本書のあとがきにも書きましたが、ロリリーについてもっと詳しく。
この話を書くに当たって、書き始める動機となった紅楼夢の帰り道での話。メールで友人と紅楼夢の感想などを話している間に、自分も同人活動やってみるウサって話に。誰の話を書こう?とかどのキャラがいいかなって思っている間に突如脳内にインスピレーション。
うおおおお!それは!ロリータと!リリーを組み合わせた!全く新しい!うおおおおおお!
そんな妄想から今回の妖精が生まれました。
僕の脳内の妖精なのか、はたまたユーザーの要請なのか、それとも文字通り幼生なのか。
以下作成中に生まれた覚書を転載。
「劇中では何故か真冬におぼつかない女児の姿で現れます。
勿論、そんなロリロリにしては(倫理的に・表現的に)いけないのでちゃんと成長します。
最初は羽が小さくて上手く飛ぶことが出来ない。
次には上手く春を伝えることが出来なくて弾幕ばかりに頼ってしまうのをやめていく。
青年と様々なコミュニケーションを通じて、そして精一杯成長していく。
最後には春という彼女の一番の舞台の上で、精一杯の春を伝えてそして終わりには。
終わりに待っている事柄も全て受け入れた上での、彼女なりの強さ。
そんなのが書ければ良いと思います。一見気弱そうに見える彼女ですが、女って生き物は強いんですよ。
そりゃもう、男よりも5倍も10倍も。界王拳がデフォルトで掛かっている位気持ちの上では強い生き物だと、私は思うのです。
いやあ、それでもやっぱり可愛いですよね。本編で無駄に喋ることが無い分余計に。
上手く伝えられないってイメージで捉えればその不器用さが私の心にクリーンヒット。」
…あれ、コンセプト違ってない?開発中の画面と製品版が違うという事はよくあることです。
なんだか数ヶ月前に書いただけのはずなのに、凄く懐かしく感じるのは何故なんでしょうかね。
レティ・ホワイトロック
まさかの主役抜擢。最初はこの人が主軸になって動く話では無かったんですよ。
リリーと組ませるなら誰がいいかなーと言う話になり、最初はネチョい話になってしまえー!と言う事でこーりん。こー×リリ って構図があったんですが、これは書いている本人が多分書いている最中に耐えられなくなるだろうなって事でそれは没に。じゃあ無理にネチョにしなくてもいいじゃないって話になって、健全な話を目指すことに。
健全なラインに切り替えたまでは良いのですが、リリーと密接な関係にある人たちは誰かなーなんて思ってみたところ、思いの他難しかったと言う。妖精繋がりで三月 を持ってくるとか(この場合は公式で関係があるのはサニーだけ)、チルノを持ってくるとか。
チルノは正直話を作りやすかったのです。リリーの前で無駄にお姉さんぶって頑張るチルノ、リリーのお世話をしながら、立派に一人前に春を伝えられるようにと成長させていく。そして最後は別れの季節に哀しみを背負いながら成長するチルノ…ってこれはチルノの話になってまうやん!リリーにフォーカスが当たらんやん!あかんやん!って事で没になりました。
レティと言うキャラは公式からはうかがい知る事の出来ない部分が多く、自分の中でかなり作り出した部分が大きいって感想が自分の中にはあります。
イメージとしては、こう頼れるお姉さん、でも自分の事が絡むとなると脆く弱い。そう言うキャラ好きです。完全無欠よりも、何処か綻びないし弱さを携えた部分がある方が、キャラ的には好きです。
これでも彼女、最初はドジッ子と言う属性を引っさげて書かれていたんですよ。テキストはちゃんと修正したつもりですが、修正の際に修正前のテキストとぐちゃぐちゃに混ざり合って、もしかしたら当時の片鱗のうかがえる部分があるかも、ですね。
以下作成中に生まれた覚書(略)
白岩さん。リリーと絡ませるなら彼女しか居ないでしょう。
彼女は作中では殆ど触れられることの無い上、黒幕としか表現の出来ない1ボスですが、実力は結構高い部類に入るんじゃないでしょうかと思います。だってターニングで大体1ボム減らしてくるんだもの。
彼女のイメージとしてはこう、野暮ったい感じで話すんだけど実は物事をしっかりと根幹から見据えている。冷静な大人の女性って感じで。
冬が彼女の季節である以上、春が季節であるリリーとは絶対相容れない関係にある訳です。いや、果たしてそれは本当にそうなんでしょうかね?
雪女にだって春の一つや二つは来ても、撥は当たらないと思うのです。ええ。
・冬(寒気)を操る事が出来る でも何もしなくても暴発する事もある
・洞穴にすんでいる 中はひんやり かまくらを作ってたまには違う空気を感じることもあるらしい
・冬に対する異変には責任を持って対処する心構えである だって彼女は冬の妖怪なんだもの
・リリーとはそれほど仲が悪いわけでは無いけど、出来るだけ平行線で居たいと思っている
・対人能力は排他的な部分も見え隠れする
>違う空気を感じることもあるらしい自分で書いておきながら理解に苦しむ部分が出てきたぞ!?一体どういう意味だ、かまくらの中は暖かいからって事か…。
責任感が強いとか、暴発するとかその辺は本当最初に作られたキャラクター。でも、全体的に殺伐しすぎるという事で結局削られることになってしまいましたとさ。
ちなみに、リリーとの繋がりを深くする為にレティがリリーにマフラーを差し上げるなんて話があったんですが、レティの公式の服装にマフラーは含まれて居なかったので没になっちゃいました。うろ覚えだと、どうしてもマフラーつけてるように思えるよ…この人。
上白沢慧音
調停役。リリーとレティの間にワンクッション、どの人がいいかな、と思った所抜擢されました。
と言うのも、理由はそれだけではないんですよね。登場人物達の名前に一貫性を持たせようと思ったところ、名前に白が含まれているのが慧音だったと言うそんな理由。
ところがいざ書いてみると、思っていた以上に扱いやすいキャラでした。セリフがこう、あふれ出す様に書ける事書ける事…。
苦悩はしていますが、彼女なりにそれは苦悩と思わず気楽に生きていけているんです。苦労人みたいなイメージはなんとも拭いたい所。
それでも僕もスカートは捲ってみたいですね。主に裏側の構造を確かめる的な意味で、決して中身に関しては3割方の興味しか無いって事を明らかにしておきながら。
ちなみに慧音の能力に関してですが、人間時に歴史を食う(無かった事にする)能力、ハクタク時に歴史を作り出す能力、ってなってます。この二種の能力に関しては、きっぱりと人間時とハクタク時に分かれてしまっているらしく、初稿ではハクタク時にこの二種を同時に操ると言う暴挙に出てしまいました。それを友人からの指摘で、sec7を半分以上書き直すハメになったのもいい思い出。最初は理屈を通せるように微妙な手直しで済まそうと思ったのですが、一応全部書き直しっていう事になりました。
没テキスト集には更にもう1パターンの書き直し(途中で投げてますが)が存在しているので、最後のリリーの手紙から慧音が選択迫るところまで、合計で三種類の描写を僕は考えていたのですね。
その他の人々
描写だけ出てきて実際には出てこないおてんば恋娘とか。
でしゃばりすぎってだけでセリフをたくさんカットされた花屋の主人とか。
代わって一言も喋らない退魔士軍団とか。人間の里で歩いていた親子とか。
脇役はどんな場面においても欠かせないものです。
そう言えば、先日の東京でのアレの件で携帯のストラップが無くなったのを思い出しました。
僕の携帯にくっついていた、何の変哲も無いストラップ。
実はこれ、人からの頂き物だったりするのでした。
むかーし昔の話なんですが、僕の携帯が余りにも飾り気が無い事が気に掛かったのか、ある日頂いてしまいました。
聞いた話によると、手作りしたものだとか。
人から何かを頂くなんて事は、そうそう無い話だったのであまりの事に自分自身ビックリ、どんな風にしたらいいのかも分からず、その場でそのまま携帯につけたりして喜んでました。
そんなストラップさん、先日急に居なくなるの巻。
多少はボロボロだったけど、決して簡単に解けるようにはつけてなかった。
だからと言って、荒々しい使い方をした訳でもない。
それでも、無くなってしまったと言う。
メルヘンは胸の中に。半分くらい、物書く人ってのはメルヘンの住人だと思ったのでした。
東方Projectスキー。