Nightmare-Children

…凄い自己嫌悪しそうな夢を見てしまった。淫夢とかそういうのじゃなく、単純に自分が嫌になる夢。

夢って古来から己の願望の現われだとか、抑圧された性欲の表れだとかそんな話をよく聞きますが、その何れでも無いと私は思うのです。
私の見る夢は大体、モノに触れればモノの感触もあるし、何かを食べれば味もするし匂いもする。夢の中で自分はしっかり考えて、しっかり行動する事が出来ている（つもりである）。
おまけに痛覚もしっかりと感じるので、何かで刺されれば血も出るし、何より痛い。何かで撃たれれば貫通して血も出るし、何より痛い。とにかく痛い。
でも夢ってこう、もっと漠然とした浮揚感の漂う何かであるべきだと思わなくも無いのです。
感覚がはっきりするような土台でそれを果たして、夢と呼んで良いのかどうか。

今日もまた色の付いた夢を見る。誰かをそっと抱き寄せ、耳元で何かを囁き、相手の気持ちを臆病に察しながら、それでも自分のその場だけの作り物の気持ちを爆発させないように、己に対しての抑圧はしっかりとかけて。

…果たして私は人の事を本当は好きで仕方ないんじゃなかろうか、なんてセンチな気分に。
夢のご利用も、程ほどに。